急性期と慢性期では治療が異なる

腎の働きが悪くなると、腰が慢性的に重だるく、うずくように痛みます。
痛みは激しくなく、無理をしなければ日常生活に支障はありません。
しかし、わずかな動作や疲労が加わるだけで、突然激しく痛むことがあります。
急性の腰痛は、外因あるいは体内でできた病理産物によって起こり、痛みが激しいのが特徴です。
外因による腰痛は、ふつう外因がなくなれば消えます。
一方、内因によって起こる腰痛は長引くことが多く、腎の機能が回復しない限り、繰り返し起こります。
急性の腰痛も、慢性の腰痛と同じように、腎に根本的な問題があるために起こります。
しかし、表面に現れるのは、水液や血液の滞り、つまり脾や肝の機能失調によっておこる症状です。
したがって、脾や肝を治療するほうが効果的です。
しかも、即効力の点を考えると、鍼灸が効果的です。

このように、
 ・ 急性期・増激期には、脾や肝を治療し、
 ・ 慢性期・安定期には、腎を補いながら、生活習慣を改善する
のが、治療の基本的な考え方です。
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