血液の不足と滞りは「疎経活血湯」

肝の動きが落ちて血液の成分が不足している場合、水分や湿気などの外因が加わると、エネルギーや血液のめぐりが悪くなり、やがて血液が滞るようになります。
この場合の腰痛は、夜に痛みが強くなるという傾向があり、手足がときどきほてる、のどが乾きやすいなど、やや熱性の症状をともないます。
腰のあたりが熱を帯び、尿が濃くなり、舌苔は黄色くベタッとなります。
脈が軟らかく脈拍数が多くなるのも特徴です。
こういう人は、ふだんから
疎経活血湯」などで肝の血液を補い、働きを高めておくことがたいせつです。

疎経活血湯」は、風や湿を取り除く防已・防風・威霊仙・白不足した血を補う血のめぐりをよくする胃腸の働きをおだやかにする熱を迎える竜胆草からになります。
全体では、からだの働きを助けながら湿を取り除きます。
もともと血が不足しているところに風湿の邪が入り込み、気や血の働きを妨げるために起こる関節痛やしびれ、筋肉痛など、広く使える処方です。
関節痛に加えて、むくんだり、四肢が重くなるなど、湿の症状が強い場合にも効果的です。血の滞りがひどくなると、夜間にやや熱をともない腰が痛くなることがあります。
このような場合には、「疎経活血湯」が有効です。
ただし、急性症状を抑える力は弱いので、再発を予防する目的で長めに服用するほうがよいでしょう。
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