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中医学による漢方処方解説

消化器の働きと排泄のしくみ」  「便秘の診断と治療


潤 腸 湯

【じゅんちょうとう】



<中医処方解説>

当帰3.0、地黄3.0、麻子仁2.0、大黄2.0、厚朴2.0、桃仁2.0、
杏仁2.0、黄ごん2.0、枳殻2.0、甘草2.0

滋陰陽血の地黄・当帰、潤腸通便の麻子仁・桃仁・杏仁、泄熱瀉下の大黄・
黄ごん、行気の厚朴・枳殻、調和諸薬の甘草からなる。陰血不足にやや熱証が
加わった便秘に用いる。

 

効能      滋陰補血・潤腸通便

適応症    血虚・陰虚の便秘:口が渇く・咽の乾燥・午後の熱感・手のひらや
                    足の裏のほてり・盗汗・やせるなどの陰虚の
                     症候に、兎糞状の便あるいは便秘を伴うもの。
                    腹が軟弱で左下腹部に索状に連なる便塊を
                     ふれることがある。舌は紅で乾燥・舌苔は少・
                     脈は細数。

臨床応用    習慣性便秘・老人の熱性疾患の回復期・産後などの、陰虚による
         便秘

 


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