中医学による便秘の診断と治療について

消化器の働きと排泄のしくみ」  「便秘の診断と治療


便秘の診断と治療


「エネルギーが不足して便秘になる   虚の便秘」

もともと胃腸の働きが弱いためにエネルギーが不足している場合(気虚)にも便秘になることがあります。脾の働きが落ちると、消化吸収された飲食物を栄養物質や水液に変えることができなくなります。また、肺の働きも乱れてエネルギーが不足し、大腸の伝導機能が低下します。このような「気虚便秘」の状態になると、舌が淡くなり、トイレに入ってもなかなか便が出ず、とても疲れます。また、すぐに息切れし、汗が出ます。この場合補中益気湯や桂枝加芍薬大黄湯などを選んで脾の働きを高め、エネルギーを補います。気虚による便秘は、二日に一回出れば十分ですから無理に出そうとする必要はありません。


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